みなさんは、ビフィズス菌は1つだと思っていませんか?実は違うんです。
ビフィズス菌といっても、1種類ではなく、いろいろなビフィズス菌がいるのです。
ここでは、まず最も有名なビフィズス菌でもある、BF-1株(ビフィドバクテリウム ビフィダム)について、その期待できる効果などについて、簡単に説明していきます。
ヤクルトが開発した「つよーーい」ビフィズス菌
BF−1株(ビフィドバクテリウム ビフィダム)は、高菌数を維持でき、生存性を高めるために、ヤクルトが独自に開発した胃の健康維持に役立つ菌株です。
ヤクルトが従来使用していたビフィドバクテリウム・ビフィダム・ヤクルト株を強化し、培養してくれられました。
その人たちがさらに強化したんだったら、安心な株だなー。
ヤクルト株は、医療にも用いられている安定性の高いビフィズス菌で、生きて腸に届くという強い性質があります。
その強い菌をさらに強化培養したのがBF-1株なのです。
胃の粘液を増やすの!?ムチンって何者?
BF-1株は、ほかの乳酸菌やビフィズス菌に比べて、胃細胞や胃の中の粘性物質であるムチンに対して、高い接着性を示すのが特徴だといわれています。
ラットの胃では、投与2時間後に、BF-1株との接着が観察されています。(参考;「あなたの知らない乳酸菌力(後藤利夫)」)
このように胃の粘膜にくっつく力が強いことで、胃のむかつきなどの不定愁訴を緩和する作用があると考えられています。
- 頭が思い
- イライラする
- 疲労がとれない
- よく眠れない
これがあると、例えば、胃の中は粘膜が潤って、摩擦を防いだり、細菌が侵入するのを守ってくれるのよ。
BF-1株をラットに投与すると、胃の中でムチンの産出が進むというデータがあります。
ムチンが増えるということは、BF-1株には胃の粘液を増やして、守る作用があると考えられます。
もともと胃の粘液は、さまざまな刺激から胃を防御する役割をもっているので、ストレス性の胃炎や胃潰瘍などを抑える効果につながります。(参考;「あなたの知らない乳酸菌力(後藤利夫)」)
ストレスから胃を守りつつ胃ガン予防
健常人を対象としたBF-1株の発酵乳の臨床試験でも、次の3つの効果がえられています。
- ピロリ菌の活性抑制
- 胃粘膜の炎症抑制
- 胃の不定愁訴の改善
さらにBF-1株は、ピロリ菌による炎症性物質の生成を抑制することが知られています。
結果的に、胃の不快感などの症状の緩和につながり、長期的にみれば胃ガンの予防にも効果があるということになるのよ。
乳酸菌の胃ガン予防の話やピロリ菌については、「【胃ガン予防に乳酸菌!】ピロリ菌除去にも役立つ乳酸菌の優秀さを知ろう!」の記事も参考に!
これは、胃酸に強く、生きて胃粘膜に接着する力の強いビフィズス菌ならではの効果です。
また、胃は自律神経の働きと密接にかかわっているため、ストレスの影響を受けやすい器官でもあります。
ストレス過多になると、一時的に胃酸が過剰に分泌され、胃の粘膜が傷つき、ひどい場合には胃潰瘍になってしまうこともあります。
だから、結果的にストレスで胃酸が過剰に分泌しても、胃を守ってくれるってことよ!