妊娠中の乳酸菌の摂取が、母子のアトピーなどのアレルギー症状にならない可能性が高まるって言われたら、みなさんはどうしますか?
当然、乳酸菌をとりますよね?自分のみならず生まれてくる赤ちゃんを辛いアレルギー症状に苦しませたくはありませんよね?
最近でてきた考えの一つには、妊娠さんに乳酸菌を摂取させることで、生まれてくる赤ちゃんに抗アレルギー作用をもたらすという考えがあるようです。
そこで本記事では、妊婦さんと赤ちゃんの腸内環境のつながりや乳酸菌が母子にあたあえる影響について紹介していきます。
目次
お母さんと赤ちゃんの腸はつながっている!
みなさんは、「衛生仮説」という説を知っていますか?
現在では、環境が衛生的になってきています。
逆にそのことが、子供のころに病気などに感染する機会が減り、そのためにアレルギー性疾患になりやすい体になってしまっているという考えです。
つまり、綺麗かつ清潔な先進諸国などでは、乳幼児のアトピー・アレルギー増加しているということなんです。
このサイトでも紹介しているように、赤ちゃんの腸内フローラは出産のときにどのような環境だったかによって大きく変化してしまいます。
普通分娩でうまれた赤ちゃんは、産道をとおって生まれる際、
- 産道
- 膣
- 肛門の周り
にある、お母さんのもっている善玉菌をうけとり、お母さんの健康な状態の腸内環境をひきつぐことができるのです。
一方、帝王切開で生まれた赤ちゃんはお母さんの産道をとおらないため、普通分娩の赤ちゃんに比べてうけとる善玉菌の量が少なく、体の免疫力が弱いため、感染症にかかりやすくなる傾向があります。
その他にも、未熟児は生まれた後にお母さんから隔離され、滅菌された清潔な保育器のなかに入れられたりもしており、この徹底的に清潔な環境下におかれた未熟児の多くが、その後アトピー性皮膚炎に苦しんだりもしているのです。
生まれたばかりの赤ちゃんは最強!?
この世に生まれたばかりの赤ちゃんは無菌状態のうえ、
- 花粉
- ホコリ
- 食べもの
などのアレルゲンに反応する「Th2細胞」が作用しやすい免疫システムをもっています。
このサイトでも何度も紹介していますが、Th2細胞が過剰に作用するとアレルギーがおこるのです。
Th2細胞などの免疫システムについては、以下の記事を参考にしてください。
成長するにつれて、さまざまな細菌を体内にとりくむことによって、病原体を直接攻撃する命令をだす「Th1細胞」が活躍するようになります。
そして、体にはいってきた細菌やウイルスを攻撃することができるようになるのです。
あまりにも衛生的な環境で育てられると、
- Th1細胞が活躍する機会がなくなります
- Th2細胞が優位のまま発育してしまいます
その結果、体内に侵入してきた異物を敵とみなして、攻撃します。
そのため、本来なら害はない花粉やホコリ、ダニやカビなどの微生物と接しても、Th2細胞が免疫細胞にはたらきかけて、抗体をつくらせ、過剰に攻撃することによってアレルギー反応がおこってしまうのです。
人工乳と母乳でも違いは、うまれる!?
人工乳で育つ赤ちゃんは、母乳で育つ赤ちゃんに比べて、腸内環境がみだれやすいことがわかっています。
母乳には善玉菌のエサとなるオリゴ糖が豊富にふくまれているので、母乳で育つ赤ちゃんの腸内では生後1週間頃にはビフィズス菌などが優勢になります。
しかし、ミルクで育った赤ちゃんの腸には、悪玉菌の代表格である
- クロストリジウム属
- バクテロイデス属
が多く存在し、大切な
- 乳酸菌
- ビフィズス菌
が異常に少ないのが特徴なんです。
これらの悪玉菌がすみつくと、高い確率でアトピー性皮膚炎やアレルギー疾患が発症することがわかっています。
そのため、帝王切開、あるいは最初からミルクで育てる場合には、今では病院などでも、母子どちらも積極的に乳酸菌とビフィズス菌を意識してとるように指導されることがあるようです。
清潔すぎる環境もダメ!
乳幼児を清潔すぎる環境で育てると、腸内細菌が育たずアトピー性皮膚炎になりやすいともいわれています。
過剰に清潔な環境では、必要な細菌を赤ちゃんが受け取ることができず、その後の免疫力に大きく影響してしまうのです。
赤ちゃんの頃からたくさんの菌に触れさせ、善玉菌を補ってあげる必要があります。
しかし、それより前に、まずお母さん自身が妊娠期間中に腸内環境をととのえておくことで、赤ちゃんに「よい菌」をたくさん受け渡すことができます。
子どものアトピー発症率が半減
子どもの腸内環境は、お母さんのもつ腸内細菌によって決まります。
ですがそれにプラスして、生まれたばかりの子どもにビフィズス菌・乳酸菌を摂取させ、腸内環境を早い段階でととのえれば、アトピー・アレルギーも未然に防ぐことができるというわけです。
この仮説にもとづき、乳酸菌・ビフィズス菌をつかった赤ちゃんや子どものアトピー性皮膚炎および気管支喘息の予防・治療がおこなわれており、一定の成果をあげているようです。
その中でも世界でももっとも話題になった調査結果として、フィンランドの研究があります。
本人または家族になんらかのアレルギー症状をもつ妊婦さんに、出産予定日の2〜4週間前から乳酸菌入りのカプセルを摂取してもらい、さらに産後6ヶ月まで飲みつづけてもらいます。
そして、生まれた乳児には、カプセルの中身を水にとかしてスプーンで与えます。
その結果、生まれた子どもが2歳の段階で、アトピー性皮膚炎の発症率を半分に減らすことができました。(参考文献:「アトピー・花粉症もスッキリ!アレルギーは腸から治す / 林隆博」)
ダメだとしても腸内環境をととのえられるのであれば、適切な健康ステップよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
そうですね。
妊婦さんは生まれてくる子どもの体のことが心配でしょうから、ご自身がアレルギー体質の人は、乳酸菌を摂取して、生まれてくる子どものアレルギーを食い止める努力をすることをオススメします。
そして、生まれてきた後も、乳酸菌の摂取をつづけていければ、授乳においてもしっかりと赤ちゃんに善玉菌を提供していくことができます。
オススメの乳酸菌の摂取方法は、当然このサイトでもお馴染みの乳酸菌サプリメントです。
もちろん、その乳酸菌サプリメントも「乳酸菌革命」で決まりです。
腸内環境を改善するにはいろいろな乳酸菌をとりいれた方がいいので、16種類の乳酸菌かつ、1袋で3兆個もとれる乳酸菌革命は抜群の相性の良さです。