食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
もちろん、どちらも食物繊維として立派に活躍してくれます。
ただ、目的によってはしっかりと摂取する方を分けてピンポイントで、それぞれの食物繊維の特徴をうまくいかすこともできるかもしれません。
ここでは、水溶性、不溶性による食物繊維の違いや、少し気をつけなければならない食物繊維のポイントを紹介します。
目次
食物繊維は1種類じゃない!?どっちがいいのか!?
近年では食物繊維と「糖質」をあわせたものを炭水化物とよぶようにもなってきています。
糖質は体の主要なエネルギー源として知られています。
同じ糖で構成される食物繊維は消化酵素によって分解することがほとんどできないので、摂取してもエネルギーにはならず、腸の働きを助ける役割が与えられているという特徴があります。
単糖類
ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど
小糖類(オリゴ糖)
ショ糖(砂糖)・・・ブドウ糖+果糖
麦芽糖・・・ブドウ糖+ブドウ糖
乳糖・・・・ブドウ糖+ガラクトース
多糖類
デンプン
グリコーゲン
食物繊維
食物繊維は、上記のように多糖類の仲間になっており、ごはんやイモ類などの主成分であるデンプンと同様に多数のブドウ糖が結合することで構成されています。
そして、さらに食物繊維にも様々な種類があり、その性質によって水に溶けない「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」に分けることもできます。
不溶性食物繊維は、便のカサ増し効果
不溶性食物繊維は、摂取すると腸に未消化の繊維質が蓄積されて、便のカサを増してくれます。
その結果、便通が促され腸内の腐敗物質が便と一緒に体外に押しだされやすくなります。
主な食材としては、
穀類、野菜、豆類んどの植物性食品全般
血糖値の上昇を抑えるには、水溶性食物繊維
一方で、水溶性食物繊維は、摂取すると腸内の水分にとけてゲル状になるため、栄養素の吸収をゆるやかにする効果があります。
どういうメリットがあるかというと一緒に摂取した糖質がゆっくり吸収されるので、血糖値の急激な上昇が抑制できます。
さらには腸内のコレステロールや胆汁酸に吸着して、その吸収を抑える効果も期待できます。
主な食材としては、
果物、海藻類、コンニャク、里芋など
具体的には、果物に多いペクチン、こんにゃくの主成分であるマンナンなどの粘着物、海藻などに多くふくまれるアルギニン酸、フコイダン、ラミナリンなどがここに分類されます。
精米しちゃうと食物繊維不足になるって本当!?
上記で紹介したように、食物繊維は、不溶性も水溶性もいろいろな野菜や果物、海藻類などから豊富に摂取することができることがわかります。
ところが、小麦や米のような穀物の場合には、精製して食べやすくしたことで食物繊維の多くが失われてしまうという点があります。
さらには精製することで、糖質を単独で摂取することにつながってしまい、要は栄養の吸収そのものが早くなってしまい、血糖値の上昇も防ぎにくくなります。
その結果、肥満などを引き起こしてしまうのです。
肉類などをとっている人などはただでさえ、動物性タンパク質を摂取してるので、精製による食物繊維の現象はかなりの痛手です。
食物繊維の不足は、単に便秘問題だけではなく、肥満や生活習慣病のリスクも高めるので、心配な人は米の精製に気をつけるといいでしょう。
カニパワーも忘れずに!?動物性食物繊維
キチン・キトサン、コンドロイチン硫酸のような動物性食物繊維の存在も忘れてはいけません。
キチン・キトサンはエビやカニの殻などに多くふくまれる成分で、摂取すると体内の老廃物や有害物質とむすびついて排泄してくれる効果があります。
また、これはトクホ(特定保健用食品)にも認可されているほどの作用なので、今、かなり注目されている成分です。
捨てられていた甲殻類の殻から成分を抽出することができるので便利なんです。
<キチン・キトサンの注目点(バイオマス(生物資源))>
工業分野・・・・・工業廃水の浄化
医療分野・・・・・人工皮膚・血管の材料
食品分野・・・・・防腐剤
農業分野・・・・・土壌改良
もう一つのコンドロイチン硫酸は、ムコ多糖類の一種で、動物の軟骨などに多く含まれるネバネバ成分です。
細胞と細胞を結合させるクッションの役割をはたしており、関節や靭帯などの弾力性や肌のみずみずしさを保つために働いています。
一番大事なのは、自分の目的にあった食物繊維の摂り方を見つけることだな。
腸内細菌クエストとしては、やっぱりオススメの食物繊維の摂取方法は、青汁になります。
青汁ならいろいろな食物繊維を一度に豊富な量摂取できるので最適です。
詳しくは、「腸内細菌クエストがオススメする乳酸菌入り青汁」の記事を参考にしてみてください。