「腸内フローラ」という言葉を最近ではよく耳にするようになりました。
みなさんは、これがなんだと思いますか?一部の人は腸内環境と同じように扱っていますが、若干違います。
ここでは、そんな今大人気ワードの「腸内フローラ」について紹介するとともに、「腸内フローラ」を美しく(健康的に)するための方法を紹介します。
腸内フローラって何!?
腸には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌のように様々な菌がそれぞれのコロニーを作って、存在しています。
この細菌の集まりの様子が花畑のようにみえることから、最近では「腸内フローラ」と呼ばれています。
数にしたら、100兆個を越えるともいわれてるんだから!
小腸の終わりの「回腸」から大腸にかけて、いろいろな種類の腸内細菌がびっしりと腸内の中に住んでいます。
そして、種類ごとにきっちりと咲いているような感じなので、フローラと呼ばれているのです。
でも、「腸内環境」と何か違うのか?
「腸内環境」は、腸内の中の環境であり、「腸内フローラ」は、腸内の中の細菌の状態を指していると思ってください。
腸内細菌クエストでも、たびたび使われる言葉ですが、だいたい同じような意味であると思って問題はありません。
そして、腸内のお花畑を美しく管理していくには重要な3ポイントがあり、それをここでは解説していきます。
<腸内フローラの管理方法>
- 腸内の土壌を耕す
- 腸内にタネを植える
- 腸内に肥料を与える
腸内の土壌を耕すとは!?
まず最初の腸内を「耕す」というのは、「善玉菌が育ちやすい土壌を作る」ということです。
耕す役割をしてくれるのは「食物繊維」になります。
食物繊維とは、腸内細菌クエストでも度々紹介していますが、人間には消化吸収されない炭水化物の一種で、野菜や果物、穀類など、植物性食品に多くふくまれています。
そして、食物繊維は水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶ける「水溶性食物繊維」に分類されています。(不溶性食物繊維については、「【食物繊維は、第6の栄養素】大腸ガン予防の一番手!食物繊維で健康な体に!」の記事を参考に。)
よく悪いイメージをもたれてしまう不溶性食物繊維は、食べたとき歯にはさまってしまうようなスジの部分で、腸内ではほとんど変化せずにそのまま便として排出されます。
ただし、溶けないことが悪いのではなく、便の量を増やすので便秘や大腸ガンの予防になります。(不溶性食物繊維については、「食物繊維は水溶性!?不溶性!?どっちがいいの?動物性食物繊維などの新星にも注目!」の記事も参考に。)
この不溶性食物繊維が、腸内の土壌を耕す役目をになってくれるのです。
腸内にタネを植えるとは!?
タネを植えるというのは、「善玉菌」をとるということです。
善玉菌は腸内にとって良い効果を発揮してくれるので、ここではお花畑を綺麗なものにするため、つまりは善玉菌優勢の畑にするためにタネとして植えつけるのです。(善玉菌のチカラについては、「【善玉菌と悪玉菌のチカラ】ビフィズス菌は仲間?ウェルシュ菌や大腸菌はどっち!?」を記事を参考に。)
善玉菌は、麹菌、酵母菌、乳酸菌、納豆菌などのことだろ。大活躍するのは乳酸菌たちだよな、特に。
食品だと、みそ、ぬか漬け、納豆、チーズやヨーグルトなどに入ってる。
ただし、菌をとっても胃酸でほとんどが殺菌されてしまいます。
ところが、細菌の研究では、たとえ死んだ菌でも、体に入ることによりワクチン的な効果を発揮して体の免疫力は高まるといわれています。
これは、インフルエンザの予防でワクチンを接種するのと同じ原理だともいわれています。
腸内に肥料を与える
そのとおりです。肥料を与えるというのは、育ってきた善玉菌にエサを与えるということです。
再三にわたり、腸内細菌クエストでも紹介してますが、水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなります。(水溶性食物繊維のエサとしての働きについては、「【食物繊維は、第6の栄養素】大腸ガン予防の一番手!食物繊維で健康な体に!」の記事を参考に。)
そうです。オリゴ糖も、食物繊維的な物質ですので、善玉菌のエサとして働いてくれます。(オリゴ糖については、「【オリゴ糖はビフィズス菌のエサ】乳酸菌サプリと一緒にとって最適な腸内環境に!」の記事を参考に。)
水溶性食物繊維は、水に溶けて、ゲル状になるので吸水性があり、便をやわらかくもしてくれます。
そして、善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やして悪玉菌を減らすという効果が期待できます。
どんな食生活をしていけばいいのか!?
これではまだまだ不十分なんです。
ここであげた3つのポイントがそろって、はじめて腸内環境の改善効果がでてくることになるのです。
個人個人の腸内環境の状態にもよりますが、これだけをしっかりやるだけでも美しい腸内フローラになっている人もいるかもしれませんが、そうじゃない人もいるので、美しい腸内フローラにしていくためには、この腸内フローラの管理方法を続けていくようにしましょう。
そこで、これだけではまだまだ不十分なのでいろいろな食事をとりながら、さらに腸内フローラを育てていきましょう。
忙しい人、料理が苦手な人には、食事でバランスをとっていくのはなかなか難しいものですよね。
簡単でかつ身近なものでも、腸内フローラをちゃんと整えていけます。
最もオススメな食品としては、以下の3つとなります。
<身近なオススメ食品>
- 納豆
- ヨーグルト
- もずく酢
そうなんです。これらは簡単に手に入るので、常に冷蔵庫に常備しておくことができます。
それでいて、しっかりと腸内環境を改善していってくれます。
納豆とヨーグルトには善玉菌がはいってますし、納豆ともずく酢には不溶性と水溶性食物繊維がたっぷりとふくまれています。
さらに大豆にふくまれるオリゴ糖も腸内細菌のエサとなるため、腸内環境の改善には役立ってくれるのです。
どれも100円程度で、手に入るのでお金もかかりません。
気をつけてほしいのはどれか1つではなく、この3つ全てを食べることであり、しっかりと冷蔵庫にとりそろえることです。