スーパーフードとは、栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品のことをさしますが、いろいろありすぎて迷っちゃいますよね?
それぞれに食べ方や分量も異なるので、どのスーパーフードも同じ調理の仕方をしていてはダメなんです。
そうは言っても、スーパーフードの突出した成分は腸内環境においても、魅力的なのでしっかりと調理して、腸内環境の改善に役立てたいですよね。
ここでは、腸の健康にも役立つスーパーフードとして、チアシード、ココナッツオイル、えごま油、アマニ油、キヌアの5つについて、その成分やオススメ料理などを紹介していきます。
目次
チアシード:オメガ3脂肪酸&食物繊維で腸内環境をととのえる
チアシードはたべれば、食物繊維たっぷりなので腸内環境がととのえられます。

そうです。学名「サルビア・ヒスパニカ」というシソ科の植物のタネになります。
ちょっと大げさな話になりますが、「人の生命維持にはチアシードと水があればこと足りる」という説をとなえる学者もいるほど、栄養価が高く、原産の中南米では毎日のように食べているようです。

そうです。水にひたす約10倍にふくらみます。ひたすときは、チアシード1に対して、水6くらいの割合がちょうどよいでしょう。
オメガ3脂肪酸によるチアシードの力
スーパーフードとして、チアシードが注目されているのはオメガ3脂肪酸をふくんでいるからです。
オメガ3脂肪酸は、脂質の一種で、α-リノレン酸をふくみますが、食べて体内にはいるとDHA、EPAに変化します。
- DHAは脳を活性化します
- EPAは血液をサラサラにします
結果として、心筋梗塞や動脈硬化予防、アンチエイジングへの効果を期待できるのです。
また、チアシードには腸内環境をととのえる食物繊維がたっぷりあります。
チアシードを水に浸したときにできるゼリー状のものはグルコマンナンという食物繊維で、腸内環境をととのえ、便秘解消に役立ちます。
鉄分、亜鉛など、体の機能と正常に戻してくれる栄養素もふくみ、すぐれた食材なのです。
1日大さじ1杯を目安に、少ない量で満腹感がえられ、腹持ちもいいのでダイエット食としてもオススメです。
無味無臭なので、水やジュース、スムージーにいれて飲んだり、ゼリー状にしてスープやドレッシングに加えたり、ヨーグルトに加えて食べても効果があります。
チアシードのオススメメニュー:アボガドチアシードサラダ
チアシードのプチプチした食感がアクセントになるサラダです。
材料(2人分)
- チアシード・・・小さじ1と1/2
- 玉ねぎ(すりおろし)・・・大さじ1
- レモン汁・・・小さじ1
- アボガド・・・1個
- トマト・・・中1/2個
- セロリ・・・30g
- 塩・・・少々
- こしょう・・・少々
- グレープシードオイル・・・小さじ2
作り方
- 玉ねぎのすりおろしたレモン汁をあわせ、チアシードを浸しておきます。
- トマトは1cm角に、アボガドは皮と種をのぞいて、2cm角に切り、セロリは斜めに薄切りします。
- ボウルに1と2で切ったものをいれ、塩、こしょう、グレープシードオイルを加えてまぜるだけでOKです。(参考「腸をキレイにしてやせる!若返る!」)
チアシードのまとめ
- 主な産地・・・中南米
- 栄養素・・・オメガ3脂肪酸、食物繊維、タンパク質、鉄、亜鉛
- 期待される効果・・・動脈硬化、アンチエイジング、アスリートサポート、ダイエット補助
- オススメ食べ方・・・飲み物やデザート、ドレッシングなどにそのままいれる
ココナッツオイル:代謝を促進して、潤滑油で便秘解消!
オイル美容の火付け役となったことでも有名なココナッツオイルです。

そうです。ヤシの実の胚乳から、まずはココナッツミルクとっています。
そして、ココナッツミルクから油分を分離させたのが、ココナッツオイルになります。
ココナッツオイルは、いろいろな効果があるとされ、幅広い世代から支持されています。
- ダイエット効果
- アンチエイジング効果
- アルツハイマー病の予防
ココナッツオイルの脂質は中鎖脂肪酸で、サラダ油やオリーブ油などにふくまれる長鎖脂肪酸とは体内での消化吸収の回路が異なっており、肝臓で代謝されてすぐにケトン体に分解されます。

簡単にいえば、効率よく脳や筋肉のエネルギーになるということです。
つまり、食べても、脂肪として体に蓄積されにくいので、ダイエットに最適なオイルといえるでしょう。
また、油分が腸の潤滑油になって、便秘の解消、デトックス効果も期待できます。
大さじ2杯で健康維持!
健康維持のために、1日大さじ2杯を目安にとりいれてみてください。
甘いココナッツオイルの香りはコーヒーなどの飲み物にいれてもOKですし、味も喧嘩しません。
酸化しにくく、熱に強いので加熱調理にも利用できるのでいろいろな料理にお試しください。
気温が25℃を下回ると液体から固体に変化しますが、形状が変わっても成分や品質は変わりません。
ココナッツ風味のオススメメニュー:ココナッツ風味の肉じゃが
材料(2人分)
- ココナッツオイル・・・大さじ1
- じゃがいも・・・3個
- 玉ねぎ・・・1/2個
- にんじん・・・1/2本
- しらたき・・・1/2袋
- 牛肉(薄切り)・・・100g
- だし・・・400ml
- 酒・・・大さじ3
- 砂糖・・・大さじ1
- みりん・・・大さじ2
- しょうゆ・・・大さじ3
作り方
- じゃがいもは皮をむいて4つ切りにして水にさらします。牛肉はひと口大に切り、玉ねぎは薄切り、にんじんは乱切り、しらたきは食べやすい長さに切ります。
- 鍋にココナッツオイルを熱し、牛肉をさっと炒めたら、玉ねぎ、にんじん、水気をきったじゃがいもとしらたきを加えます。
- 軽く炒めて、だし、酒、砂糖をくわえ、中火で5分煮ます。
- みりん、しょうゆを加えてアクをとり、落としブタをしてさらに煮ます。汁気が少なくなったらできあがりです。(参考「腸をキレイにしてやせる!若返る!」)
ココナッツオイルのまとめ
主な産地・・・フィリピン、スリランカなど
注目の栄養素・・・中鎖脂肪酸
期待される効果・・・認知機能改善、抗酸化力向上、ダイエット補助
オススメ食べ方・・・コーヒーやデザート、スープなどにいれて飲む。そのほか、炒め物、卵料理などにもオススメ。
えごま油:加熱しないのがポイントのスーパーフード
えごま油は、日本では古くから食用にされてきた数少ない国産オイルの1つです。
独特の風味があり、青菜のおひたしや納豆など、クセや苦味のある素材とあわせるのがオススメです。
えごま油の注目点は、オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸を豊富にふくむオイルだということです。
このα-リノレン酸は、血管を修復してしなやかに保ち、動脈硬化や心筋梗塞を防いでくれます。
また、血液もサラサラになることから栄養と酵素をとりこみ、老廃物を排出して、美肌へと導いてくれます。
えごま油は、小さじ1杯で十分な栄養価
大人が1日に必要とする量は2g前後なので、えごま油なら小さじ1杯で摂取することができます。

さらにえごま油は油なので、摂取することで、腸のすべりがよくなり便秘予防につながります。

でも、弱点もあるのです。
熱に弱いので、火をくわえずそのまま料理にかけて、とりこんでください。
さらに、酸化もしやすいので、開封したら冷蔵して早めに使い切ることをオススメします。
えごま油のオススメメニュー:えごま油のフルーツサラダ
材料(2人分)
- えごま油・・・適量
- 好きなフルーツ・・・適量
- 刻んだハーブ・・・適量
- レモン汁・・・少々
作り方
- フルーツを食べやすい大きさに切って容器にいれます。
- ハーブをちらして、オイル、レモン汁をまわしかけ、ざっくりとあわせます。
- 好みで、はちみつか砂糖をかけてもOKです。(参考「腸をキレイにしてやせる!若返る!」)
えごま油のまとめ
主な産地・・・日本、韓国、中国
栄養素・・・オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)
期待される効果・・・動脈硬化予防、抗炎症、抗アレルギー、アンチエイジング
オススメ食べ方・・・味噌汁、スープ、スムージー、納豆、豆腐などに加える
アマニ油:女性ホルモン減退による症状を緩和
アマニ油は、現代人の食生活に不足しがちなオメガ3脂肪酸、α-リノレン酸を多くふくんでいます。
α-リノレン酸は血管をしなやかにして
- 心疾患
- 脳卒中
などの血管病予防に期待できます。
血液中の中鎖脂肪酸の減少によって、
- 高血圧
- 糖尿病
といった生活習慣病予防も期待できちゃいます。
脂肪の燃焼をサポートすることからダイエット、便秘の解消にも友好的です。
アマニ油は女性の味方!
アマニ油には注目すべきフィトケミカル成分も豊富にふくんでいます。

そうです、女性特有のガンや腫瘍、前立腺肥大症の予防などにも効果が期待できるのです。
また、女性ホルモンの減少によって、おこる
- 心身の不調
- 更年期障害
- 骨粗鬆症
の予防や緩和にも効果が期待されています。
非加熱でサラダのドレッシング、野菜ジュースにいれるなど、毎日の食生活にとりいれましょう。
酸化しやすいので、封をきったら冷蔵庫で保存してください。
アマニ油のオススメメニュー:アマニ油のカルパッチョ
材料(2人分)
- アマニ油・・・適量
- 鯛・・・4切れ
- ひらめ・・・4切れ
- サーモン・・・4切れ
- レモン汁・・・1個
- ハーブ・・・適量
- 塩・・・少々
- こしょう・・・少々
作り方
- 平皿に、塩、こしょう、レモン汁、ハーブのみじん切り各少々を全体にふり、薄切りの魚を並べます。
- 上から、塩、こしょう、レモン汁各少々をふり、オイル、ハーブをちらします。
- 皿にラップをして、冷蔵庫にいれます。
- レモンが強すぎると、魚が白くなってしまうので、食べる直前にたっぷりかけます。
- お好みでオリーブなどをちらしてみてもOKです。(参考「腸をキレイにしてやせる!若返る!」)
アマニ油のまとめ
主な産地・・・カナダ、中国、インド、アメリカ
栄養素・・・オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)
期待される効果・・・動脈硬化、抗炎症、抗アレルギー、アンチエイジング
オススメ食べ方・・・ドレッシングとして使うのに向いており、冷奴、納豆に向いています。
キヌア:ハリウッドセレブなら常識の健康食
南米アンデス山脈が原産のアカザ亜科の植物で「母なる穀物」とよばれ、アンデス地域では数千年前から食べつがれてきた食材です。

並はずれた栄養価で、白米の2倍のタンパク質と必須アミノ酸がバランスよくふくまれています。
アミノ酸だけでなく、ミネラルやビタミンなどの成分もふくまれているのも大きな特徴です。
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
- 葉酸
- ビタミンB群
- ビタミンD
- ビタミンE
玄米の10倍の食物繊維がふくまれるスーパーフード
食物繊維はなんと、玄米の10倍もあり、あらゆる面で玄米をこえた栄養価をもっています。
効果もいろいろあり、他のスーパーフードと同じくらい期待できます。
- 便秘解消
- 整腸作用
- 食後の血糖値の上昇抑制
- 糖尿病の予防
ねばりが少ないので、米にまぜて炊いたり、スープにいれたり、ゆでてサラダにしてはいかがでしょうか。
アメリカではダイエットやグルテンフリーの食材としても、人気があります。

オススメのキヌアメニュー:タブレ風キヌアサラダ
材料(2人分)
- キヌア・・・1/2カップ
- きゅうり・・・1/4本
- セルフィーユ・・・2本
- 水・・・200ml
- トマト・・・中1個
- 白ワインビネガー・・・小さじ2
- 紫玉ねぎ・・・1/8個
- 塩・・・小さじ1/2
- こしょう・・・少々
作り方
- キヌアをまずは洗います。
- 鍋に水とキヌアをいれ、水がなくなるまで10〜15分ゆで、5分ほど蒸らします。
- 粗熱がとれたら、白ワインビネガー、塩、こしょうをいれてまぜます。
- トマトは1cmの角切り、紫玉ねぎはみじん切り、きゅうりは粗みじん切りにします。
- セルフィーユは1cmの長さに切り、3にいれて混ぜれば完成です。(参考「腸をキレイにしてやせる!若返る!」)
キヌアのまとめ
主な産地・・・ペルー、ボリビア
栄養素・・・マグネシウム、鉄、亜鉛、マンガン、ビタミンB群、タンパク質
期待される効果・・・アスリートサポート、成長期の栄養、アンチエイジング、妊活、こむら返り予防
オススメ食べ方・・・スープにいれる、米にまぜて炊く、サラダもOK
まとめ
いかがでしたか!?
「腸内細菌クエスト」では、青汁と乳酸菌サプリメントを紹介していますが、ここで紹介したスーパーフードもぜひオススメです。
ただし、これらのスーパーフードだけではそう簡単に頑固な腸は、動いてくれないでしょう。
やっぱり、腸内環境の改善にはこのようなスーパーフードなどのように食生活の改善をしながら、青汁や乳酸菌サプリメントを飲むことをオススメします。