プロバイオティクスやプレバイオティクスを知っていますか?
正直、この名前を覚えておく必要なんてありません。
ごく身近にある、アレやコレの話なだけなんです。大事なのはその分類の理由や、その効果なんです。
ここでは、プロバイオティクスやプレバイオティクスがどんな食品であるか、どんな効果があるのか、そして、どんなもので効率的に摂取すればいいのかを紹介します。
目次
プロバイオティクスを摂取して、強い腸をつくる
乳酸菌やビフィズス菌などのように腸内フローラのバランスを改善して、体によい影響をあたえる「生きた菌」や、それを含む食品のことを「プロバイオティクス」といいます。
本サイトでもたびたび紹介しているので、プロバイオティクスについては、「【機能性食品の分類】バイオジェニックスで生活習慣病予防と老化防止!」の記事を参考に
プロバイオティクスって何!?
最近では、プロバイオティクス配合のヨーグルトや飲料、サプリメントが店頭にならび、コマーシャルもされているので耳にしたことがある人も多いでしょう。
代表的なプロバイオティクスである乳酸菌・ビフィズス菌の健康増進効果が世界で科学的に認められるようになったのは最近です。
しかし、これらの菌が健康にとって大切だというのは、100年以上前から知られていたことなんです。
そもそも、数千年前から、世界各地で発酵食品が長寿と子孫繁栄を目的に食べられており、1899年にはフランスのパスツール研究所で赤ちゃんの便などからビフィズス菌を発見して、一気に研究は進んだのです。
プロバイオティクスは、胃液や胆汁などに負けず、生きたまま腸に届き、増殖することができるということが証明されています。
つまり、生きた状態で腸までとどく善玉菌は「プロバイオティクス」と呼ばれるものだけなのです。
プロバイオティクスは、食品としても安全が確保され、菌が生きたまま腸までとどくといったさまざまな条件を満たしています。
そのため、プロバイオティクスには免疫機能改善による
- 感染防御
- アレルギー抑制効果
- 便秘および下痢の改善
- 動脈硬化の予防
- 抗腫瘍作用
などの高い効果があります。
プロバイオティクスをとると腸の中で増殖して、腸内環境をととのえ、体の不調を未然に防いでくれます。
プロバイオティクスの効果
プロバイオティクスの効果は、医療現場でも注目されています。
乳幼児のアトピー性皮膚炎を予防するという医学論文も多数発表され、プロバイオティクスの健康効果はいまや医学界でも常識の食品です。
- クローン病
- リウマチ関節炎
- 乳糖不耐症など
の疾患の予防・改善にも効果があるといわれています。
薬とちがってプロバイオティクスには副作用などのリスクもなく、さまざまな健康増進効果が期待できます。
腸内環境をととのえるためには、このプロバイオティクスを摂取することが大切なのです。
そういうわけではありませんよ。
死んでしまった菌に何の効果もないわけではありません。
死んだ善玉菌も、
- 生き残った善玉菌のエサになったり
- 有害物質を吸着して排出したり
- 免疫細胞の分泌を促進させたりする
働きをもっています。
プロバイオティクスの条件
- 食品や医薬品として安全性が保証されている
- 胃液や胆汁酸などの影響を受けることなく腸までとどく
- 腸内粘膜へ付着し、増殖できる
- 腸内環境をととのえ、腸内に腐敗物質を増やす悪玉菌を減らすことができる
- 抗菌性物質を生産し、ガンなどの病気を予防することができる
- 摂取・飲用が簡単である
- 商品として生産でき、価格が安価である
- 摂取量におうじた効果が確認されている
オリゴ糖や食物繊維を摂取して、善玉菌を増やす!
腸内に善玉菌を増やすには、善玉菌をふくんだ食品であるプロバイオティクスを食べることが必要です。
腸にとどいた善玉菌は腸に定着し、腸内細菌となりますが、すべての菌が残るわけではなく、そのまま腸で死んでしまうものもあります。
そのため、善玉菌を摂取する際には、その菌を腸内に定着させ、増やすことを意識することが非常に大切です。
腸内細菌を定着させるのに力を発揮するのが、オリゴ糖や食物繊維などの「プレバイオティクス」と呼ばれる食品です。
プレバイオティクスって!?プロバイオティクスとの違いは?
プレバイオティクスとは、善玉菌の栄養源となる食品成分のことです。
善玉菌の働きをさらに活発にして増強をうながし、腸内フローラのバランスを整えてくれます。
プレバイオティクスにおいては、「【機能性食品の分類】バイオジェニックスで生活習慣病予防と老化防止!」と「【乳糖ではダメ】悪玉菌に愛される乳糖じゃなく、オリゴ糖でビフィズス菌を増やす!」、「【オリゴ糖はビフィズス菌のエサ】乳酸菌サプリと一緒にとって最適な腸内環境に!」などを参考に
甘味料はなるべく、オリゴ糖を選ぼう!
プレバイオティクスの1つが、みなさんも知っているオリゴ糖です。
オリゴ糖とはブドウ糖や果糖などの「単糖類」が2〜10個ほど結合した糖類のことで、ショ糖や乳糖などに酵素を作用させてつくります。
低カロリーで消化されにくいため、分解されずに腸まで届き、善玉菌のエサになって整腸作用をもたらします。
オリゴ糖は
- 野菜
- バナナ
- 味噌
- しょうゆ
などの発酵調味料にふくまれています。
そうした食品から直接摂取してもよいのですが、スーパーマーケットの砂糖コーナーなどでもシロップ状のものが、市販されているので、砂糖の代わりに毎日積極的にとるとよいでしょう。
料理に使ったり、パンやヨーグルト、スムージーに入れたりしていろいろと活用してみてください。
なお、砂糖に比べて低カロリーとはいえ、多量に摂取すると肥満の原因になります。
人によってはおなかがゆるくなるので食べ過ぎには注意しましょう。
オリゴ糖の種類
①フラクトオリゴ糖
砂糖に近いまるやかな甘さで、低カロリー甘味料としても知られる。
消化されにくいため腸まで届き、腸内のビフィズス菌の増殖を促進し、腸内環境を改善する。
カルシウムやマグネシウムと同時に摂取すると、吸収を促進する。
甘味度 | 砂糖の25〜35% |
含まれている食品 | にんにく、ゴボウ、アスパラガス、たまねぎ、バナナ、トクホのヨーグルト、プリンなど |
②ガラクトオリゴ糖
乳糖にガラクトースが結合したオリゴ糖。
母乳にも含まれる成分なので育児用食品にもよく使用されている。
フラクトオリゴ糖と同じく低カロリーで、腸内のビフィズス菌の増殖を促進する。
甘味度 | 砂糖の25〜35% |
含まれている食品 | 母乳、牛乳、飲料、デザート、健康食品、サプリメントなど |
③イソマルオリゴ糖
まろやあでこくがあり、味噌やしょうゆなど日本の伝統的な食品にも含まれている。
防腐性があるので食品を長持ちさせる作用がある。
腸内のビフィズス菌を増やしたり、有害菌を抑制したりして、腸内環境を改善する。
甘味料 | 砂糖の25〜40% |
含まれている食品 | 味噌、しょうゆ、はちみつ、清酒など |
④キシロオリゴ糖
熱や酸に強く、腸内のビフィズス菌の増殖を促進し、腸内環境を改善。
少量の摂取で効果がえられやすい。
甘味料 | 砂糖の25〜35% |
含まれている食品 | とうもろこし、たけのこ、きのこなど |
まとめ
いかがでしたか?
プロバイオティクスもプレバイオティクスも、どちらも体にとって、そして、腸にとってはプラスの要素を含んだ成分です。
ただし、これらをいろいろな食品から摂ろうとすると大変ですし、どれとどれを食べればいいのかわかりませんよね?
そこでオススメなのが乳酸菌サプリメントなんです。