みなさんは、発酵乳や乳酸菌飲料というものを聞いたことはありますか?
もちろん、確実にどんなものかは知っているのし、飲んだことまであるものなのんですが、意外とこの名前では知らないものです。
ここでは、発酵乳や乳酸菌飲料がどんなものか、そして、発酵乳と乳酸菌飲料の日本における歴史などを簡単に紹介します。
発酵に少しでも詳しくなって、乳酸菌の世界に入り込んでいってください。
発酵乳と乳酸菌飲料とは何かを知る
ヨーグルト、ケフィア、クーミスよ。
発酵乳というのは、牛乳などの乳類に乳酸菌や酵母などを作用させた発酵食品のことをいうの、だから有名どころだと乳酸菌からつくった、ヨーグルトね。
一方で、「乳酸菌飲料」は「発酵乳」をベースにして作られた飲料であり、日本で独自に生み出されたものです。
糖液で薄めて飲みやすくしている分、無脂乳固形分(牛乳から水と乳脂肪をのぞいた栄養素)の割合は、発酵乳よりも少なくなります。
しかし、「乳酸菌飲料」にも菌や酵母が含まれているということは変わりません。
ヤクルトは生きた菌からつくったもので、カルピスは死んだ菌からつくったもの。
もちろんどちらも腸にはいいのよ。
ヨーグルトの歴史をたどってみよう
発酵乳のことをよく知るために、まずはいろいろな世界各国の発酵乳の歴史をみてみましょう。
ちょっと古くなるけど、発酵乳の起源をたどっていくと、人間が牛や馬などの家畜を飼いならし、そこから絞った乳を飲むような時代にまでさかのぼります。
西アジアで牧畜がはじまったのが6000年〜1万年前とされているのですが、すでにこの時期に発酵乳は作られています。
しかも、飲んだら体調が良くなったりしたから、意図的に発酵させるようになったのよ。
その細菌というのが、乳酸菌だったりするの。
同じような現象は、東ヨーロッパや中央アジアでもさかんに広まり、いろいろな発酵乳の文化を作っていきました。
先ほどでてきたケフィアやクーミスもこの頃にははじまっており、その他にも以下のようないろいろなものがありました。
- デンマーク・・・イメール(牛乳の発酵)
- スウェーデン・・ラクトフィル(牛乳の発酵)
- ノルウェー・・・テッテ(牛乳の発酵)
- モンゴル・・・・アイラグ(馬乳の発酵)
- 中東地方・・・・レーベン(山羊乳の発酵)
- インド・ネパール・・ダヒ(水牛乳の発酵)
日本の発酵乳はどう進化してきたのか!?
日本でも早くから、発酵乳の文化はあったのです。
もっとも早い歴史だと6世紀くらいにはヨーグルトに似た状態のものもあったようですが、いかんせん、日本は牧畜文化がさかんではなかったために、乳を原料とした酪農的な乳酸菌系の発酵食品、つまり、発酵乳は定着しませんでした。
日本では、発酵乳は定着していませんでしたが、その代わりに、味噌や醤油、そして、ぬか漬けなどの発酵系の食品がどんどん定着し、今の日本の食卓まで続いているのです。
なんと、遅れること、明治時代以降になってからなんです。
それも場所はヨーロッパから伝わります。
明治時代から牛乳はじょじょに飲まれはじめ、ようやく発酵乳として、ヨーグルトが伝わるのです。
そして、大正時代になると日本人がヨーグルトを発売しはじめ、昭和時代になるととうとう、みなさんも知っている「明治乳業」が、ヨーグルト工場をつくり、生産を拡大するのです。
一方、乳酸菌飲料の方も、大正時代にカルピスが開発され、その後、昭和時代にはヤクルトが開発されています。
それだけ食べたら調子がよくなったり、何かしらの意味があったのよね。
みんなももっと勉強したかったら、いろんな記事を読んでみてね!