便秘とは医学的には、どのような状態をさすのかご存知ですか?
おおさっぱな言い方をすれば、「3日以上排便がない」と「便秘症」だといわれます。
また、毎日出ていたのに急に3日以上お通じがなく、さらにその症状がずっと続いている場合などには、「大腸ガン」や「ポリーブ」などが疑われる場合もあるのです。
ここではそんな状態が続いている便秘症の人たちに向けて、便秘外来がオススメしている5つのテクニックをご紹介します!
目次
1日1回、バナナ状の便が「するっ」とでるのが理想
そうとはかぎりません。
毎日出ていても、排便の際にすごく苦労していたり、コロコロの便が1個や2個しかでないという場合には、これもやはり便秘といえます。
便の量(重さ)でいうと、1日に100g以下しかでない場合は、便秘と考えれれるようですよ。
バナナ1本を目指せ!
便の量は普通は量ることはできませんが、たとえばバナナ1本が約100gなので、量や大きさを目安にしてみるとわかりやすいでしょう。
下痢気味で、人に会うたびに緊張してトイレにいきたくなるというような場合をのぞけば、量が多い分には問題はないのだといいます。
理想は、1日1回以上、バナナ状の便が気持ちよく「するっ」と数分以内で出ることです。
毎日出ていても、排便に苦労するようであれば、腸内環境をよくするために、もっと努力する必要があると認識しましょう。
便の状態は、人と比較することはなかなかできないだけに、トイレで便の色や状態などをセルフチェックするのはとても大切です。
現代では、簡単に血液検査で体の中の状態を知ることができますが、それができなかった時代は、
- 食欲
- 尿
- 便
の3つで体調を診断してきました。
この3点は健康を管理するうえでとても重要です。
情報がたくさんつまっているのです。
便秘の原因はいろいろ、人によって違う
便秘という症状は同じでも、そのバックグラウンドは実に様々なんです。
便秘が大腸ガンなどの、命にかかわる病気と関係している可能性もあるため、診察はまず検査からはじまります。
もちろん、それだけじゃなく、同時にいろいろな角度から問診して、便秘の原因を探っていきます。
- 仕事
- 対人関係のストレス
- 間違ったダイエット
- 食生活の乱れ
- 睡眠不足
- 家族環境
まで、便秘の原因は百人百様なのだとか。
意外と知られていない便秘外来医師は、もともと便秘!
多くの便秘外来の医師は、自分の経験からいろいろアドバイスしてくれることもあるため、オススメだといわれています。
特に女性の場合には、子供のころから便秘に悩んでることも多く、ひどい場合には家族みんなが便秘である家庭まであるようですよ。
便秘外来では、自身の体験からいろいろなメソッドを紹介してくれる場合も多いので、とても信憑性があるのです。
<こんな経験ありませんか!?>
- 自分の家族もみんな便秘
- 薬をつかって出している(下剤など)
- 仕事で忙しくなってから便秘になった(ストレスなど)
こんな経験のある人は、特に便秘外来に通い、医師の診断をうけることをオススメします。
便秘になると
<こんな状態になっていませんか!?>
- 風邪をひきやすかったり
- 年齢のわりに体力がない
- 疲れいやすい
などの自覚症状を感じるといいます。
便秘を解消し、良好な腸内環境を維持するために、さまざまな方法を探すうえで助けとなってくれるのが、便秘外来です。
便秘を解消すると、嘘かと思うほど人生が劇的に変わる!?
不思議と腸内環境を改善していけば
- よく眠れるようになる
- 疲れにくくなる
- 肌の調子がよくなる
といった、体調面でのプラスだけでなく
- 性格が明るくなる
- 何事にも積極的になれる
- メンタルが安定する
という、人生観すらも変わってくるという人までいるようです。
腸内環境が変われば、心が変わる!!
腸内環境とメンタルの関係は無視できません。
そんなことはありませんよ、「腸は第二の脳」とさえいわれているのですからね。(詳しくはこの記事を参照⇨「【腸は第二の脳】はもう古い!?脳よりよっぽど身近で大事な器官かも!」)
腸内環境が良好な人は、感情の乱れが少なく、冷静でメンタルが安定し落ち着いている人が多いようです。
なぜメンタルに関係してくるかといいますと、腸内環境がよくなることで、脳内の伝達物質である「セロトニン」の分泌が活発になるからだと考えられています。
セロトニン:別名「幸せホルモン」
セロトニンは、別名「幸せホルモン」ともよばれており、人間の感情をコントロールする物質で、睡眠や体温の調整など生理機能にも関係しています。
セロトニンがしっかり分泌されている人は感情のコントロールが上手で、ストレスに強いといわれています。
セロトニンは脳内物質ですが、その95%以上が実は腸で生産されていることがわかってきました。
腸は第二の脳、しっかりケアしてよりよい生活を!
腸は「第二の脳」と先にもいいましたが、これは、腸は脳から独立し、自律神経の指示をうけて働いていることからきています。
単独で働ける唯一の臓器ということもあって、腸は「第二の脳」と呼ばれているのです。
このメンタル効果から、クリニックなどではオリンピック候補選手などのスポーツ界のトップアスリートなどが、腸内環境のケアに訪れてきており、試合結果などにいい影響がでてきているとまで言われているのです。
今までは、緊張やプレッシャーは心理的要因がそうさせているというのが通説でした。
しかし、実は腸内細菌が不安定だと心も不安定になるということが近年わかってきました。
つまり、腸がメンタルをも支配しているのです。
便秘を解消するために、腸内環境をよくする5つの方法とは
さて、ここからは一番肝心な、便秘外来で、指導される便秘解消のための5つの方法です。
これらの方法は誰にでも友好的なので、少しでも便秘がちな人には意味があると思います。
食物繊維でも、食べるのは【水溶性食物繊維】だよ!!!
食物繊維には2つのタイプがあり、1つは水にとける「水溶性食物繊維」、もう1つは水にとけない「不溶性食物繊維」です。
(食物繊維については、この記事「「食物繊維は水溶性!?不溶性!?どっちがいいの?動物性食物繊維などの新星にも注目!」」を参考に)
不溶性食物繊維は、野菜などのスジにあたるもので、便のカサを増す働きをするため、すでに便秘の人はさらにつまって便秘がひどくなることが少なくないのだそうです。
水溶性食物繊維は、水にとけるとドロドロとしたゲル状になります。
保湿力が高いので、便をやわらかくする働きがあります。
さらに水溶性食物繊維は腸内細菌の大好物なので、エサとなって腸の善玉菌を増やす働きもあって、効果としては一石二鳥です。
便秘がちの人は水溶性食物繊維の多い食品をとることがとても大事です。
軽い運動をする(ヨガなど)
便秘改善や、腸内環境をよくするには、副交感神経が優位になるような運動が効果的。
激しい運動は交感神経が優位になってしまうため、たとえばヨガや呼吸法など静的な運動がオススメです。
走るよりも、息のあがらないウォーキングなどがよいようです。
トイレを気にしないで、水分補給
水分は食事以外で、夏場は2L、それ以外の季節は1.5Lはとりましょう。
トイレを気にして水分を我慢している人が意外に多いのです。
外出先でもこまめに水分をとるよう習慣づけましょう。
腎臓はいわゆる体のろ過装置なので、水分が足りないと腎臓に負担がかかります。
また腎臓の機能は夕方から落ちてくるため、夜に水分をとりすぎると翌日むくんでしまうことが多く、量と同時にとるタイミングも大事なのだそうです。
朝から夕方までに1〜1.5Lはとりましょう。
体に水分が足りないと、体が便の水分まで吸収してしまうので、結果、コロコロとかたい便になり、便秘につながります。
便秘になれば腸内環境がわるくなるので、むくみの原因にもなり、悪循環が生まれてしまいます。
水分をしっかりとることは、便秘解消の大きなカギとなります。
発酵食品を食べる
発酵食品にはさまざまなものがありますが、できれば、いろいろな種類のものを食べるのがオススメです。
- 納豆
- ヨーグルト
- チーズ
- キムチ
- ぬか漬け
いろいろ食べることで、より多くの乳酸菌などに腸内フローラが触れることができるからです。
同じものを長期間食べ続けることは、遅延型アレルギーのリスクが心配ですが、それも回避できます。
朝食をちゃんと食べれば、リズムが生まれる!
朝食をちゃんと食べる生活リズムにしましょう。
朝食をとると、胃にものが入ることで腸が刺激され、朝の定期的なお通じへとつながります。
また、忙しい人、平日は外食が多い人の場合、食物繊維や発酵食品など腸に必要なものを食べる機会は朝しかありませんよね。
朝食でケアができていれば、1日のストレスを減らすことができます。
まとめ
いかかでしたか?
腸内環境をよくしておけば、免疫力が上がるという話を聞いたことはあったかもしれませんが、そこまで現実味はありませんでしたよね?
腸内環境がしっかりして、便秘が解消されていれば、少々の風邪やストレスさえもはねのける体になるのです。
また、仮に体に悪いものを食べたりしてしまった場合でも、毒をためこまずにすみやかに排出する力がつくので、健康的です。
腸のケアはどれも簡単なことばかりだと、思うので今日から食生活にとりいれてみてください。
腸内環境をよくすることで、メンタルも安定して、積極的にもなれるなら一石二鳥どころではなく、一石三鳥以上の効果ですよね。